ありし日の記憶「Shine・PV」
あれは2012の春。
まだ肌寒さが残る東京郊外。
早朝から大勢のスタッフが準備に追われていた。
デビュー曲の「サブリナ」とは違うどちらかと言うと内より外に向いた方向性でいきたい」と監督さんが言っていた。
そんな想いで選ばれたロケ地は東京郊外のビルの屋上。
そこは360度の視界があり目の前には遮るモノが何もないという抜群のロケーション。
Stageに見立てた大きな台に乗りワンカットずつ丁寧に撮っていった。
昼過ぎにも関わらずかなり気温が下がっていて本人相当寒かっただろうにそれでも必死に取り組む姿勢が印象的だった。
しかし何よりも監督さんをはじめスタッフの情熱がすごかった。
当たり前かもしれないけど「絶対にいいモノを作るぞ!」みたいな気迫がすごく感じられた。
監督さんの的確な指示もあり家入はあの撮影で初めていろんな動きが自然に出来るようになったんじゃないかな。
まだ未完成の17歳。
でもあの時にしか出せない不思議な力がそこにはあったと思う。
「こいつ何かを掴んだな」とその時そう思った。
教えられた事しか出来なかった小僧から多くの人を魅了するアーティストに変わる瞬間を僕は見たような気がした。
その日、本当の意味で「アーティスト家入レオ」が誕生した瞬間だった。
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